体温計不足 そもそも体温計って?

■体温計の種類には何があるか?
  • 水銀体温計 水銀の熱膨張を利用
  • 電子体温計 サーミスタという半導体素子を利用
  • 耳式体温計 赤外線を利用

 

■電子体温計で温度が測れるのはなぜか?
  • サーミスタという半導体素子は、温度の上昇に従い、緩やかに抵抗が減少する性質がある
  • オームの法則 電圧=電流×抵抗なので、電圧一定のもとで、その温度での電流の値を測定することで、抵抗の値を計算でき、その抵抗の値から対応する温度がわかる
  • この時、実測式の体温計は、サーミスタの温度変化がほぼ無くなる(体温計の先端が体温と同じ温度になる)まで待つため、測温に時間がかかる。一方、予測式は、温度上昇のスピードから、何度に達するか予測した結果を示すので、測温に時間はかからない

 

■ところで、半導体素子、サーミスタって何者?
  • そもそも、物質には、電気を通す導体(主に金属)と、電気を通さない絶縁体(ゴムとか)と、その中間的な抵抗を示す半導体(炭素、ゲルマニウム、シリコン等)の3種類がある

  • サーミスタは半導体であり、具体的には、ニッケル、マンガン、コバルト、鉄といった金属の酸化物を焼結したもの
  • サーミスタにはNTC(Negative Temperature Coefficient Thermistor)と、PTC(Positive)、CTR(Critical)の3つのタイプがあり、温度計に使われるのはNTCタイプ(温度の上昇に従い、緩やかに抵抗が減少する性質) ※ヒューズに使われるのはPTCタイプ(ある温度を超えると、急に抵抗が増える性質)